こんにちは!かるぅです。
突然ですが、みなさんは詩をよく読みますか?僕は割と詩集を読みます(笑)
多くの人は小説とか説明文とかをよく読むのではないかと思います。それでも国語では問題として出てきます。
しかし、これから教える3つのポイントを押さえれば詩に触れたことがない人でも大丈夫です!
ぜひ最後までお読み下さい!!
詩とは
詩と聞いてもなにが詩なのかは線引きが人によって違うこともあるので、この記事の中での詩を定義しておきます。
大まかな定義としては「文字で書かれていて人を感動させるもの」と述べている文献も見られますが、ここでは「文字で書かれており、自然や人から受ける感動を書いた短歌・俳句以外の詩」とします。小説なども省きます。
小中の国語に限れば、短くて連があるものと言えば分かりやすいと思います。
塾で使用しているワークなどの分け方に近いようにしています。これを踏まえた上で参考にして下さい!
詩を解くポイントその①
まずは詩を読み解く上で欠かせないもの、それは表現技法です!表現技法とは誌を読み解く上で大切であり必ず問われます。
しかし、入試での比重や低いためすべてではなく必ず覚えておいて欲しい4つを解説したいと思います。
比喩
まず最初は比喩(ひゆ)です。これは作者の伝えたいことを読み取るときに大事になります。比喩を分かりやすく言えば例えですね。この比喩の中でも2つに分けられます。
1つ目は直喩です。これは詩の中で分かりやすく書かれているため見つけることは簡単です。例文で考えてみましょう。
皿のわかさぎのようにみんな並んで寝た 夜なかに目のさめたぼくは 行儀の悪いその一ぴきである
(「宍道の宿にて」木下夕爾)
このような詩の中に直喩があります。
この詩では「わかさぎのように」が直喩になります。
布団に寝ている自分たちをお皿に並べられているわかさぎに喩えられています。
直喩は「~のように」の形で書かれており、とても見つけやすくなっています。
2つ目は隠喩です。隠喩は少し考える必要があります。
同じように例文を見てしましょう。
むすこには聞こえないようですが その若い幹のあたりで 小鳥たちがいっせいに、さえずっています 彼には見えないようですが 鏡の中では潮がうねっています(「新しい刃」安西均)
このような詩の中に隠喩があります。
この詩では「その若い幹のあたりで小鳥たちがいっせいに、さえずっています」と「鏡の中では潮がうねっています」の部分が隠喩になっています。
まだ成長しきっていない木の幹を、「まるで~、~のように」を使わずに「若い」と喩えています。また、この2つの文に共通しているのは、少年の鼓動を「小鳥のさえずり」や「潮のうねり」に喩えています。
意味については全文を読まないと分かりませんが、この文が何かを喩えていることに気づけると良いですね。
詩ではこのように、表現について理解してから読み解くと分かりやすくなります。
3つ目は擬人法です。擬人法とは、人間以外のものを人間に喩える比喩のことです。
これは慣れると簡単に見つけることが出来ます。例文を見てみましょう
悲しいときや苦しいとき、 ぼくはいつも こぶしをかたくにぎりしめる すると、苦しみや悲しみは、 みんなぼくからにげてゆく。(「にぎりこぶし」村野四郎)
この中に擬人法があります。
この詩では「苦しみや悲しみは、みんなぼくからにげてゆく。」が擬人法になります。
苦しみや悲しみの感情は、自ら逃げることは無いので擬人法と分かります。
このように、比喩は多くの文章で使われる表現技法になります。多く使われるからこそ、いろいろな形で使われています。しっかりと読み解けるようにしましょう。
具体的な読み取り方については、他のブログや販売しているコンテンツに細かく乗せていますので、そちらも併せてご覧下さい!!
倒置法
次に大事なのは倒置法です。倒置法とは、普通の語順を逆にしたものです。
これにより作者の伝えたいことが強調されるのです!
よく「正しく書き直しなさい」という問題が定期テストなどで出題されます。
つまり、どの文が倒置法なのかだけでは無く、どこがどのように倒置法に変わっているのかを読み取る必要があります。
こちらも例文を見てみましょう。
ひかえめな 素朴な星は 真昼の空の 遙かな奥に きらめいている 目立たぬように―
(「真昼の星」吉野弘)
この文章ではどこが倒置法になっているでしょうか。
そうですね、「真昼の空の遙かな奥にきらめいている目立たぬように」ですね。
タイトルにもあるように、「真昼の空」に星がきらめいていることが強調されています。
では、正しく書き直してみましょう。
できましたか?
そうですね、「真昼の空の遙かな奥に目立たぬようにきらめいている」だと普通の文になります。
見つけることはそこまで難しくないので、音読などをして普通とは違うことに気づけるようになりましょう!
体言止め
次は日常でよく使うこともある体言止めです。体言止めとは、行末を名詞で止め余韻を残す方法です。
多くの詩でさりげなく使われているにもかかわらず、入試などで問われる頻度は低いです。
しかし、全く聞かれないわけではありません。
定期テストなどでは、体言止めがあることでどのような印象を与えるか、を選択式で問われています。
国語が苦手な人でも分かりやすい表現技法なので、完璧にしちゃいましょう。
ここでも一応例文で確認しましょう。
①赤ん坊の肌はすべすべしている ②赤ん坊のすべすべした肌
この2つの文章を見てどうでしょうか。
①は状況を説明しているだけのようですが、②は体言止めを使うことで「肌」に余韻を残し、すべすべした様子をより読者に印象づけています。
このように、同じ意味の文でも読者に与える印象が違ってきます。
これが体言止めです。
読者に与える印象はあなたに与える印象でもあります。
つまり、読み取りやすい表現技法なのです。
対句
最後は対句です。
対句とは相対する言葉を並べて印象を強める技法です。
例えば、「青い空、白い雲」がよく例として出されます。
このように、「青」に対して「白」が、「空」に対して「雲」が相対する言葉になっています。
こうすることでその情景が印象強くなります。
相対する言葉が1つでもあれば対句と言えるので、他に比べて少しだけ見つけるのが難しくなります。
ここでも例文を確認しておきます。
この気持ちはなんだろう 枝の先のふくらんだ新芽が心をつつく よろこびだ しかしかなしみでもある いらだちだ しかもやすらぎがある あこがれだ そしていかりがかくれている
(「春に」谷川俊太郎)
いかがでしょうか。
ここでは「よろこびだ しかしかなしみでもある」以降3文が対句となっています。
この詩は抜粋ですが、他の場所で「ぼく」として出ている人物の気持ちが描写されている文章です。
自然に対する「ぼく」の気持ちが印象的に描かれています。
このように、よく出てくる、しかも感情や情景を読み取るときに必要になる4つの表現技法を解説しました。
これらを見分けられるようになれば、かなり問題が解きやすくなるでしょう。
ただ、まだ完璧にするには足りません。
その他のポイントを次で解説します!!
詩を解くポイント②
次のポイントは、題名を確認しておくことです。
これはあまりイメージというか、予想できないことだと思います。
しかし、詩の題名は作者がその作品に込めた気持ちやイメージが現れます。
例えば、四季が題名に入っていれば、その季節を表す言葉が必ず詩の中にあるはずです。
設問でそれを問われることもあります。
また、題名を意識しておくだけで詩の読み方が変わりますし、問題を解きやすくなることもあります。
これに対して、何か特別に勉強をする必要はありません(心配なら、題名を確認する前に詩を読んでみて題名を予想してみる練習をやるといいかも!!)。
問題を解く前に題名を確認することを忘れずに!
詩を読み解くポイント③
最後のポイントは、主観的にならないことです。
これが最も大切かもしれません。
詩というのは、作者の思いがこもっています。
そのため、何かを見たり聞いたりしたときの感情は作者の感情です。
作者の感情とあなたの感情は必ずしも同じではないですよね。
読むときにあなたの感情が入ってしまうと解答が変わってしまうので、客観的に読めることが重要になります。
これは詩だけではなく、物語における登場人物の感情や随筆における筆者の意見も同様です。
主観的にならないだけで設問の正答率も上がってくるでしょう。
ぜひ意識して問題を解いてみましょう!!
最後に
いかがでしたか。
最後に、詩の読み方の3つのポイントをおさらいしておきましょう。
- 表現技法を理解する
- 題名を確認する
- 主観的にならない
この3つのポイントを意識して勉強に取り組んでみて下さい!
それでは!